鶏のあばら骨

sed scientia est potentia

もし「ゆう活」に巻き込まれてしまったらアイゼンハワーの四分円法を試してみよう

残業を削減するために夏季限定で朝型勤務を奨励する取り組みが、7/1より国家公務員を対象に実施された。いわゆる「ゆう活」である。「ゆう活」の背景には長時間労働を抑制する目的や日本版のサマータイム制を実現するといったねらいがある。

国の行政機関だけでなく民間企業や自治体においても、残業時間の削減や効率的な働き方の実現をねらって夏場の勤務時間を早める取り組みは既になされているだろう。今回、政府が少々気合の入ったキャンペーンを行っていることで多少なりとも夏場の朝型勤務を推進する動きが広がる可能性が考えられる。

奨励されうる朝型勤務は、おおよそ次のような2つのパターンのいずれかまたは両方に該当すると考えられる。すなわち、①就業時間を早めるパターン、②通常の業務時間の後に行っていた残業時間を始業前に移動させるパターンである。特に後者は現実的なパターンであるが、このばあい時間外労働の「お尻」が自動的に始業時間になってしまう。極めて好意的な見方をすると、この制度によって労働者が終業後についダラダラと残業してしまいがちな悪習慣が是正されるというわけだ。

運悪く職場で朝型勤務が強く奨励されてしまった場合、上述のいずれのパターンであったとしても我々労働者は今まで以上に効率的に仕事を行うことが求められるだろう。日々の仕事の中で効率的にタスクを処理するためにはどうすればよいのだろうか。そこで有効なのが「四分円法」によってタスクを仕分けする手法である。四分円法とは緊急性と重要性という2つの軸によって取り組む仕事に優先順位を付ける方法である。アメリカ合衆国第34代大統領アイゼンハワーがよく行っていたテクニックと言われている。そのため四分円法はアイゼンハワーマトリックスとも呼ばれる。下のような図であれば見たことがある方も多いのではないだろうか。

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二次元マトリックスを用いて自分が抱えているタスクを仕分けすると、容易に優先順位を付けることができる。「緊急かつ重要」の象限に入る仕事はいますぐ実行する、「緊急ではないが重要」の象限に入るものは実行計画を立てる、「緊急でも重要でもない」の象限に入るものは実行しない、「緊急だが重要ではない」の象限に入るものは誰かに任せてしまう、といった具合だ。限られた時間的資源を有効に使うため、一度使ってみる価値はあるだろう。

文献

すべては「単純に!」でうまくいく

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  • 作者: ローター・J・ザイヴァート,ヴェルナー・ティキ・キュステンマッハー,小川捷子
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